Japanese
アデュールでは日本人講師による英会話レッスンをご提供しており、このページでは英会話を日本人講師に習うメリットをご紹介します。
ここでは以下の4つの構成でご説明します。より直接的な日本人講師のメリットだけを知りたいという方は、1のみを読んでいただければ結構ですが、2,3,4では、英会話学習に関わる世の中の現状の分析等、様々な角度から日本人講師による英会話レッスンを考察しており、それらを読み進めていただければ、英会話を日本人講師に習う事について、より立体的に考えていただけるようになります。
英会話を日本人講師に習う直接的なメリットは以下の7つです。
※ここにある日本人講師のメリットは、ネイティブ講師と比べて、一般的に日本人講師のメリットとして考えられる事が多いもので、個人差はあります。アデュールの日本人講師は基本的にこれらのメリットを備えております。
アデュールの英会話レッスンは日本人講師でも可能な限り英語で進めてまいりますが、生徒様が何か質問をしたい時に、その質問を英語で上手く日本人講師に聞けなければ、質問自体が出来ません。そんな時は、日本語で質問していただく事で、「分からない」という状態をなくす事ができます。まずは英語で頑張って質問してみようという挑戦は英会話のスピーキングの練習という意味でとても大切です。ただ、どうにか上手く英語で言おうとしても伝わらない時、無駄に考える時間を取るのは効率が悪いです。英語で頑張って質問してみようと挑戦し、上手く言えなければ日本語で聞き、サッとその場の内容をクリアにする事が英会話レッスンの効率的な時間の使い方です。
また、ネイティブ講師の英会話レッスンの場合、英語で上手く質問できない事が続くと、質問する事を諦めてしまう生徒様は実は非常に多いです。これはとても問題で、例えば、ネイティブ講師に友人とケンカした時にどう感じたか質問され、生徒様が「とても複雑な気持ちになった」と答えたいとします。ただ「複雑な気持ち」という英語の言い方が分からず、「複雑な気持ち」の言い方を先生に質問しようとするも英語で上手く聞けず、先生は生徒様の答えを待っていて、間が持たなくなって、結果、「複雑な気持ちっていう言い方が分かんないし、とりあえずsadって言っとこう」という風に、思ってもいないことを話す、という事が多くなります。ここでの問題は、本来自分が本当に学びたい英語の表現を学べていないという事です。日本人講師ならそういった事は起こりません。
英語を自らも勉強してきた日本人講師は、英会話レッスンだけでなく、宿題についても、「単語はこの10個を覚えて発音と一緒に来週クイズしよう、英語日記はA4半分程度書いて、文法はここを読んで自分で例文を15個書いて、、」という風に細かく具体的な課題をどんどん提示できます。また生徒様のレベルに合わせてその課題も柔軟に変更、修正していくだけの引き出しがあります。 ネイティブ講師は、物心ついた時には英語を話せるようになっている為、努力して英語を勉強した実体験がありません。ですので、どうすれば英単語を沢山覚えやすくできるか、英単語と文法、発音等どのようなバランスで勉強すると効率よく英語の力がついていくか、というアドバイスは、なかなか日本人講師のような目線ではできません。
英語しか話せないアメリカ人から「勉強すれば英語を話せるようになるよ」と言われて、その言葉はすんなり入ってくるでしょうか?一方、英語を頑張って勉強してきた日本人講師から同じ事を言われればどうでしょう?頑張ってきた日本人講師が言うなら、自分も頑張ってこの人の言う事について行ってみようと思うのではないでしょうか?
日本人講師は英会話学習者のロールモデルになれます。英語を勉強する過程でぶち当たる壁の乗り越え方や気持ちの持ち方など、具体的なアドバイスをくれる英会話学習の先輩(日本人講師)が自分の先生でいてくれるという事はとても心強いものです。英会話を不自由なく話せるようになるには、ある程度の時間を要します。その長い時間の中で、モチベーションが上がらない時、挫けそうになる時も必ずあります。その時に、同じような壁を越えてきた日本人講師が自分の横でサポートしてくれれば、その大変な時期を一緒に超える事ができます。
ネイティブ講師は気持ちを理解してくれないというわけではありません。ただ、日本人は「空気を読む」「察する」という事を非常に重視しますし、多くの外国人も日本人に対してそれを強く感じています。そしてその空気は、微妙な間合いや言葉の選び方、相槌、その他言語化できないような所まで及びます。日本人同士でもしばしばその空気を読み取れない事はありますし、異なる文化で育った外国人にとっては尚更理解が難しくなります。「何も言わないという事は質問がないという事」という風に理解してどんどん話を進めるネイティブ講師に対して、「(分かってないって事を)察してよ!」と言いたくなった経験のある英会話学習者の方は非常に多いです。そして、この察してもらえない事が何度か続き、深い所での意思疎通が難しく、どこかで心が折れて途中でギブアップ=英会話を辞める、という英会話学習者の方もまた多くいらっしゃいます。
こちらの気持ちを察してくれる、というのは、小さいようで実は日本人講師の大きなメリットの1つになります。
ネイティブ講師は常識がないというわけではありません。日本で生まれ育ち、海外の方とこれまで深い接点のなかった方にとっては、想像が難しいですが、海外には海外の常識があります。「そんな事分かっている」と思っていても、いざその海外の人が目の前で“日本人的な常識”のない言動をした場合、やはり面食らってしまうものです。
例えば、アメリカ人は、誰かに何か言われた事に対して何も言い返さないのは「人として弱いのでダメ」というようなメンタリティがあります。また自分のやりたい事は絶対で、それを他人にとやかく言われる筋合いは一切ない、というようなメンタリティがあります。勿論アメリカ人でも色々な人がいるので個人差はありますが、こういうメンタリティを持っているアメリカ人は多いです。
なので、英会話レッスン中にネイティブ講師がとてもひどい(ストレートな)事を言ってきた、要求が多い、我が強い、非常識な人、という風に感じてネイティブ講師の”常識“を疑う経験をした人は少なくありません。ひどい場合は、外国人が嫌いになったり、外国人恐怖症、英会話レッスン恐怖症になったりする人もいます。勿論、本当に人としてダメな事を言っただけの可能性はありますが、その人の育った文化では、そういった言動は別におかしくない、という事はよくあります。当然ですが、日本人講師の場合、こういった所に悩まされる可能性はなく、純粋に英会話の勉強のみに集中できます。ITの発達により、現在は、ITがネイティブ講師の役割の多くを担ってくれるようになりました。以下の2つはその例です。
日本人講師ではなく、ネイティブ講師の英会話レッスンを希望される方の理由の1つとして、英語を母国語とする外国人の生の英語を聞きたいという事があります。インターネットが発達する前の時代は、英会話スクール以外でネイティブの生の英語を聞く場所となると、英語学習素材付属CD、ラジオ英会話、洋楽、洋画などが主でしたが、ここには問題がありました。
また、少し前までは、英語字幕にするというような事もあまり出来なかった為、日本人講師や英会話上級者でないと実際に話されている英語を理解する事すら出来ませんでした。このページの後ろの方にある「4.教授法と大脳生理学の観点」内でも説明していますが、大脳生理学の分野では、興味の持てるものは長期記憶に残りやすいという研究結果が出ており、上記のようなラジオ英会話や英語学習教材付属CD等では、どうも興味が続かず記憶に残らない=力がつかない=途中で諦めるという結果になった人は非常に多くいました。
結果、英会話スクールでネイティブ講師の英語を聞くという選択が、唯一、“比較的”興味を持って英語を聞きつつ、かつ効率的に聞きたい英語を聞けるという場所になっていました。
しかし、時代は変わり、今はYouTubeやSNSで好きな海外の俳優や歌手、スポーツ選手、有名人の英語を自由に聞けるようになり、英会話初心者の方でも、英語の字幕を付ける事でどんな英語を話しているか理解できます。スマホで好きな時に好きな場所で好きな動画を好きな時間だけお手軽に見る事ができ、Netflixなどのストリーミングサービスを使えば更に海外の映画、ドラマ、バラエティなど色々なコンテンツを英語で見る事ができ、自分の興味の持てる英語のみに絞って自由に見て聞いて学べる時代になりました。更に、意識して異なる国のメディアを見比べるようにすれば、アメリカ英語、イギリス英語、オーストラリア英語、インド英語等、アクセントの違いも学べますし、むしろこれは通常の英会話スクールではなかなか出来ません。
興味の持てるネイティブの生の英語を聞くという部分では、もはや、英会話スクールでどういう素性の人かよく分からないネイティブ講師の英語を聞くよりも、YouTubeやSNS、ストリーミングサービスを使って自分が興味を持てるネイティブの英語のみに絞って聞く方が学べることは多いと感じる方は多くなってきています。実際に多くの日本人講師もこのように自分の興味の持てる英語を中心に日々聞いて英語のブラッシュアップを継続しています。
ネイティブ講師の英会話レッスンを希望される方の理由の1つとして、自分の英語の発音が正しいか、最終的にネイティブに「OK」と言ってもらい安心したい=”お墨付き”をもらいたいという事があると思います。今はスマホで発音チェックが可能になっています。iPhoneユーザーであれば、Siriを使って、自分が話した英語の発音がしっかりと認識されるか確認できますし、その他Google翻訳アプリなど、無料で発音をチェックしてくれるツールは色々とあります。
英会話の勉強のやり方、考え方、場所は色々とありますが、それらの中には、必ずしも鵜呑みにできないものが多くあります。以下の5つはその例です。
「たった2ヶ月で英語が話せるようになった」「3ヶ月で英語がペラペラになる」というような言葉は、色々な所で見かけますし、アデュールの日本人講師も生徒様からこのような事が可能か聞かれる事があります。社会人が仕事もせず、家事も一切せず、1日17,8時間、3ヶ月気が狂う程に英会話だけにコミットすれば、英会話初心者からでも多少は話せるようになる事は間違いありませんが、英会話初心者が1日数時間の勉強で、2,3か月で英会話上級者になる事はまずありません。
こういった所で使われる「ペラペラになる」という状態は、実際に英会話上級者になったわけではなく、もともと最低限の基礎英単語は覚えている人(中学高校の英語の授業を普通に受けていれば覚えている英語レベル)が、これまで英会話を全くした事がなく日本人によくある恥ずかしくて英語を口に出せない状態から、ブロークンな英語でも言ってしまえばなんとか相手に通じるという事に「気付いた」状態を言っている事が非常に多いです。言い換えれば、「英語を口から発する度胸がついた」とも言えると思います。度胸がついた事は素晴らしい事ですが、これを、英会話初心者が2,3か月で、海外ドラマでネイティブ同士が話しているような速く複雑な英語と同じような英語を話せるようになった、という風に捉えられるのは、非常に危険です。勿論そのような意図で書かれているわけではないと思いますが、英会話初心者にとって「ペラペラになる」という言葉は、多くの場合「英会話上級者になる」と判断してしまいますので、これらの曖昧な条件設定と曖昧な実績表示については、その人が実際に「ペラペラに」なったのかその人のビフォーアフターの英語を話している動画(自己紹介等ではなく少し複雑なテーマについて)を英会話上級者に見せて最終判断してもらう必要があります。
現実の話として、中学、高校の英語の先生だけでなく、民間の「大手」と言われるような英会話教室でもTOEIC700点程度の日本人講師がいます。TOEICで全てが分かる訳ではないですし、TOEICで点が取れなくても教えるのは上手いので問題ないと考える方もいるかもしれません。ただ、留学経験もなく学生時代も普通に英語の授業を受けていただけという社会人の方でもTOEICで650~700点程度を取る方は普通にいらっしゃいますので、ここから、TOEIC700点程度の日本人講師の場合は、教えられる生徒様の対象がかなり絞られる(超初心者のみ等)という事が分かると思います。
勿論、TOEIC900点を取っていれば、完璧なのかと言えばそうとも限りませんが、TOEIC900点以上ある日本人講師の場合であれば、例えばビジネスシーンで1人でプレゼンやディスカッションをかなり高いレベルの英語と精度でできるケースは多いと思います。
「日本人講師だけど、英会話講師なのだから英語力はとても高いはずだし大丈夫!」という風に考えるのではなく、ご自身の現在のレベルや目標に合ったレッスンができるレベルの日本人講師なのかを判断していただく事が大切です。
その際、英語学習者自身が日本人講師の英語レベルを見極める事はとても難しいですので、講師に引けを取らない高いレベルの英語力を持つスクールのカウンセラー等に自分に合うレッスンができる日本人講師なのか事前に相談される事をお勧めいたします。
ここでお伝えしたいのは、「英会話を話せるようになる=ネイティブと同じ発音になる=ネイティブ講師に習う」という事だけを考えて英会話レッスンを受ける事は、効率的に英会話の力をつけるチャンスを逃していらっしゃる可能性もあるという事です。ある考えに固執するあまり、結果的に英会話全体の成果が上がらないという事は、発音に限らず他の事でもあり、代表的なのは、文法です。英語ネイティブ同士、英語の専門家同士でも、ある文章の文法解釈について、どちらが正しいか意見が分かれるという事はあります。このようなトピックについて、英会話初級者や中級者が深く入って議論するのは時間の無駄で、そのような時間があれば、他の単語を1つでも多く覚えたりする方が結果的に「英語を上手に話せるようになる」という状態に早く近づけます。ただ、日本人講師が英会話を教えていると、英会話学習者の方の中には、こういう細かい所を解決しないと前に進みたくないという風にこだわる方も多くいらっしゃいます。英語の専門家になりたいならそれも良いでしょう。ただ、ビジネスで英語を使えるように、海外旅行で現地の人と楽しく英語で会話したい、というような目標の方にとっては、「バランスよく、時には細かい所はこだわらずに全体の底上げを意識して前に進む」という考え方がとても大事です。同じ考え方で、1にも2にも英会話はネイティブ講師と考える方も、「全体の底上げを意識して最速で前に進む方法」を考えた時に、もう少し柔軟に考えても良いと思います。
ちなみに英語を話せる=ネイティブ発音になる、という風に捉えていらっしゃる方の中には、英語上級者でも発音レベルは様々という事をご存知でない方もいらっしゃいます。アーノルド・シュワルツェネッガーさんは、オーストリア出身で、英語ネイティブではありません。ただ、英会話初心者の方が、アーノルド・シュワルツェネッガーさんの英語を聞けば、英語ネイティブじゃないとは思えない程上手な英語を話していらっしゃると感じると思いますし、「発音もネイティブだよね?」と感じる人もいると思います。世界のビジネスシーンで飛び交う英語は、ネイティブ以外の人が話している英語の方が圧倒的に多く、国連会議のやり取りを見れば、それは明らかです。英語ネイティブではない各国代表が流暢な英語でやり取りしていて、これがリアルな世界で飛び交っている多くの英語の現場です。
重複しますが、発音は重要です。ただ、「英会話を話せるようになる」という究極の目的を最速で達成するなら、ネイティブ至上主義という考え方に固執すると効率が悪い可能性もあるという事を覚えておいていただき、「もしかすると日本人講師という手段もあり得るのではないか?」と柔軟に考えていただきたいと思います。これも④と同じく、日本人講師のメリットを半減させてしまいます。日本人講師は、生徒様の個性、得手不得手を細かく分析し、その生徒様オリジナルの学習カリキュラム、宿題を作る事が得意ですが、それを出すだけでなく、レッスン毎に都度宿題の結果や前回のレッスン内容の習熟度などを確認します。また、状況に応じてレッスン内容を軌道修正したりしますが、レッスン毎に講師が違う環境ではそれが出来ません。他の講師に生徒様の状況を引き継ぐ仕組みがスクールにあったとしても、やはりそれは別の講師であって、完全に一貫性を持った学習アプローチは難しく、折角の日本人講師という環境を十分に活かせていません。
英語には教授法というものがあり、日本語(母国語)で文法理解から英語に挑む間接教授法、小さい子供が日本語を覚えるように、英語も聞いたものを反復して話して覚えていくという直接教授法、子供が言語を習う時に最初は親からの指示(命令)に沿って行動して言葉を学んでいくというプロセスを教授法としたTPR(Total Physical Response)、「意思を伝える事ができる、理解する事ができる」という話者間の相互理解に重点を置いたコミュニカティブ・アプローチなど、色々なものがあります。
大人の英会話において大切な事は、文法に傾倒するわけでもなく、とりあえず意思が通じればよいというわけでもなく、バランスの良いアプローチです。アデュールの日本人講師は間接教授法に基づく指導に固執するという事はなく、これらの様々な教授法のハイブリット型です。大脳生理学の分野では、小学校高学年近くで人の脳は左脳が強くなり、より論理的な能力を発揮するようになるとされています。英会話学習においては、小さい子供が聞いた音から感覚的に言葉を覚えていくというステージから、文字情報を使ってより分析的に言葉を理解しようとするようになります。この頃から、より“勉強する”感覚で英語と向き合うようになりますので、子供英会話にあるような「英語に触れて感覚で覚えよう」というようなスタンスに抵抗感が出てきます。これは大人の英会話学習者も同じで、このような抵抗感を感じない為にも、上記の様々な教授法のハイブリット型が必要になります。
「抵抗感を感じてもやらなければいけないならやればいい」と考える人もいるかもしれませんが、これも大脳生理学の分野では、記憶については、反復(復習)の有効性は当然ながら、興味、関心を持てるもの、楽しめる事もまた長期記憶に残りやすいとされています。抵抗感を持って学ぶ事は楽しくないだけでなく、長期記憶にも残りづらく、結果として英会話の力がつきにくいという結果にもつながり得ます。日本人講師は日本人講師のメリット⑥でご説明した通り、日本人学習者の気持ちを察する事に長けています。生徒様の個性、得手不得手を理解し、生徒様の気持ちを察した柔軟な対応ができる事は、このように脳科学の分野から見てもとても有益である事が分かります。